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(週刊) 2011年12月26日(月) 第1092信 ☆
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≪連絡≫今年の配信を終わります。新年は1月2日、ご挨拶を申し上げます。
= 目 次 =
▼悲惨・混迷・不安の中のクリスマス
▼北朝鮮向けのクリスマス電飾を韓国が取りやめ
▼キリスト教はいまやアフリカの宗教に
▼ナイジェリアで連続爆発、39人死亡
▼キューバが教皇訪問控え服役囚2900人に恩赦
▼フィリピン南部ミンダナオ島で71歳の牧師射殺
▼ラオスでクリスマス祝会に手入れ、指導者拘束
▼ラオス当局がキリスト者村民を追放計画
▼クライストチャーチのクリスマスは屋外で
▼WCCが図書室2カ所を統合
▼《短信》
▼《メディア展望》
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◎悲惨・混迷・不安の中のクリスマス
誠実な平均値は何ですか?
【CJC=東京】地震、津波、洪水。独裁政権崩壊後の混乱と暴力支配、金権主義がもたらした企業文化の破壊と金融混乱、「予想外」だった原発事故とその報道がもたらした政治不信、独裁者の急死の衝撃と予測不可能な今後。悲惨、混迷、不安が覆う中で、世界は12月24日から25日に掛けて、主イエス・キリストの誕生を記念するクリスマスを祝った。
イエスの生誕地とされるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のベツレヘムでは、聖カテリナ教会の深夜ミサに大勢のキリスト者が参加した。パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長やサラム・ファイヤド首相も出席した。
フアド・トゥワル・エルサレム総大司教は「中東全体の平和と安寧を望む」と述べ、エジプト、シリアなどの指導者が良識を持って民衆のために尽くすよう求めた。
大勢の巡礼や観光客が聖誕教会やその前にある飼い葉桶広場に押し掛けた。パレスチナ人の大部分はイスラム教徒だが、多くの市民が夜遅くまでキリスト者とともにクリスマスを祝った。パレスチナ当局によると訪問者数は5万人を超えると予想していた。自治政府のフルード・デイベス観光相は、「ホテルはこの3年で室数は倍増したのに、1室も残っていない」と語った。
教皇べネディクト16世は24日夜、主の降誕を祝う深夜ミサをサンピエトロ大聖堂で行った。教皇は25日正午、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーから、集まった巡礼者数千人を前に恒例のクリスマスの祝福メッセージを読み上げ、飢餓や洪水、紛争などに苦しむ人びとのために祈りをささげた。教皇は、「大地を血に染める多くの紛争に引き裂かれた世界に、神の恵みがあるように」と述べ、政府による市民弾圧が続くシリアで流血と暴力が終わるよう祈った。
メッセージは、反戦と和解への支持を強調し、特にパレスチナとイスラエルの問題や、アフリカ大湖沼地域、南スーダンなどに言及した。またエジプトやリビアなど中東・北アフリカで進む民主化の動きについては、「社会のあらゆる層の人々が公共の利益を求める熱意が報われた」と述べた。
教皇はさらに、日本語を含む世界の65の言語でクリスマスと新年のお祝いを述べ、恒例の祝福「ウルビ・エト・オルビ」を発表した。
英国のエリザベス女王は恒例のクリスマス演説で、「災害や逆境の中でこそ家族や友情の強さを見出すことができた」と述べ、家族や社会の絆の大切さを訴えた。演説は25日放送された。女王は英連邦のオーストラリアとニュージーランドが今年、洪水や大地震に見舞われたことに触れ、「被災地で家族や地域社会が互いに支え合う姿に心を打たれた」と述べた。□
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◎北朝鮮向けのクリスマス電飾を韓国が取りやめ
【CJC=東京】北朝鮮向けのクリスマスツリー電飾を韓国が取りやめた。韓国国防省は12月20日、宗教団体の要請により南北軍事境界線付近の愛妓峰(エギボン)と平和展望台、統一展望台の3カ所に23日から点灯を予定していたクリスマスの電飾を取りやめることを明らかにした。宗教団体側も応じたという。
クリスマス電飾は、北朝鮮が「南北国境付近でクリスマスツリーを点灯するのはやめよ!」との抗議を受け2004年から点灯を見合わせていたが、哨戒艦『天安』沈没事件、延坪島砲撃などで関係が悪化した10年からツリー風タワー1基の点灯を再開、11年は3基に増やして点灯する計画だった。
韓国が10年に点灯したクリスマスツリーは、国境から3キロの愛妓峰に建つ高さ30メートルのもの。北朝鮮の開城からも見えたと伝えられる。□
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◎キリスト教はいまやアフリカの宗教に
どのように聖ミカエルは、聖人になった
【CJC=東京】米ワシントンに本拠を置く『ピュー・リサーチ・センター』が12月19日発表した調査報告『全地球のキリスト教』は200以上の国を対象に国勢調査など2400以上の情報源を利用して、「キリスト者」と自認する人の数を算出した。
2010年の世界総人口69億人の中で、キリスト教信者は21億8000万人と32%を占める。キリスト教は「世界的な宗教」とされるものの、欧米など伝統的なキリスト教世界が不振なのに、発展途上国では信徒数が急増しており、キリスト教の中心と呼べる大陸や地域はなくなった。
約1世紀前の1910年以来、変化が著しい。当時は世界のキリスト者6億人の3分の2は欧州に住んでいた。それが今では21億8000万人の中で欧州居住者の比率は25%にまで低下している。一方、南北アメリカには37%、サハラ砂漠以南のアフリカが24%、アジア・太平洋地域13%。
「世界の3分の2の国で、人口の大多数がキリスト者と認められるが、これは予想外のことで驚いている」と報告書のコンラッド・ハッケット主任は言う。
教派別に見ると、約半数はカトリック。広い意味でのプロテスタントは37%、正教会12%。その他モルモン教会やエホバの証人など1%。
総人口の32%を占めてキリスト教が首位に立つ一方、イスラム教が16億人(23・4%)で2位だった。
キリスト教の起源は中東と北アフリカにあるものの、現在同地方では住民の僅か4%に過ぎない。
一方でサハラ砂漠以南のアフリカでは1910年の9%から今では63%にまで増加している。ナイジェリアのキリスト者は8000万人で、宗教改革の始まったドイツよりプロテスタントが多い状況。
「歴史的な宣教活動とアフリカ住民による固有のキリスト教運動の結果、サハラ砂漠以南では1910年の10人に1人から、今日では10人の内6人がキリスト者だ」とハッケット主任。
ヨーロッパを見ると94%がキリスト者だった1910年より、宗教的には多様化が進んでいる。それでも今日なお住民の76%がキリスト者を自認している。
「キリスト者だという人の率はもっと小さいという印象を持つ人が多いだろう」と同氏は言う。
報告書は、中国のキリスト者の数という難題にも取り組んだ。公式調査には、キリスト者と自認させないような政策も影響している。それらを勘案しつつ、共産党員のキリスト教信仰を禁止する政策にも関わらず、信者が増えている、と調査者は確信しており、人口の5%、6700万人と推定する。□
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◎ナイジェリアで連続爆発、39人死亡
【CJC=東京】西アフリカ、ナイジェリアの首都アブジャ近郊や中部プラトー州ジョスなど4都市の教会などで12月下旬に起きた連続爆発テロの死者数が26日までに少なくとも39人に上った。
首都アブジャ近郊マダラの聖テレサ・カトリック教会での25日の爆発は、クリスマス・ミサの最中とあって、信者ら多数が巻き込まれた。
キリスト者のグッドラック・エベレ・ジョナサン大統領が率いる政権と対立するイスラム過激派武装勢力『ボコ・ハラム(西洋の教育は罪)』が犯行を認めている。
同国北東部では、治安部隊と『ボコ・ハラム』との戦闘が続いている。□
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◎キューバが教皇訪問控え服役囚2900人に恩赦
我々は幸福の価値がある方法カント
【CJC=東京】キューバ政府は12月23日、同国内の受刑者のうち高齢者や女性ら2900人以上に恩赦を実施、数日中に釈放すると発表した。2012年3月に教皇べネディクト16世の訪問を控え、「革命の力と寛大さ」を示すのも目的の一つとしている。殺人などの凶悪犯、スパイやテロなどの罪での服役囚は含まれないが、一部「国家の安全に対する罪を犯した者を含む」として、政治犯を含むことを示唆した。
ラウル・カストロ国家評議会議長は、受刑者の家族や宗教団体からの「数多い要望」を受け、人道的な措置として釈放を決めたと述べた。
カストロ議長が国会(人民権力全国議会)で語ったところによると、25カ国、86人の外国人受刑者も釈放される。ただ米ワシントンのキューバ利益代表部によれば、反体制派にインターネット接続のための衛星通信装置を提供したとして2009年に収監された米国人アラン・グロス氏は入っていない。グロス氏は国家の安全に対する罪で禁錮15年を言い渡されている。□
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◎フィリピン南部ミンダナオ島で71歳の牧師射殺
【CJC=東京】フィリピン南部ミンダナオ島で12月19日、『クリスチャン・アンド・ミッショナリー・アライアンス』所属のメレンシオ・マグダヤオ牧師(71)が軽便バス「ジープニー」に乗っているところを、バイクに乗った銃撃犯2人に射殺された。
現地はキリスト教牧師が相次ぎ狙撃される所で、フィリピンからの独立を図るイスラム教反政府勢力の犯行と見られている。□
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◎ラオスでクリスマス祝会に手入れ、指導者拘束
【CJC=東京】ラオスのサワンナケート県ボウカム村でキリスト者約200人が12月16日、クリスマスを祝っていた所を指導者8人が拘束された。
宗教の自由を擁護する人権団体によると、集会許可は出ており、村長を招待もしていた。村長は会食はしたものの、説教が始まる前に帰ったという。説教が終わった午後9時ごろ、村の保安隊が会場に入り、指導者を拘束、村役場に連行、そのまま拘束した。
警察が12月19日、村に入って当局と事態を検討したが、8人の釈放は実現しなかった。拘束の理由は集会開催自体にある、と米宣教専門CDN通信が報じている。□
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◎ラオス当局がキリスト者村民を追放計画
【CJC=東京】米宣教専門ボスニュースによると、ラオス南部でキリスト者数十人が、信仰を守り、礼拝を続けるのなら24時間以内に村を出るように命じられた。
クリスマスを間近に、ラオス当局はこれまでにサワンナケット県パランサイ郡のナトオ村から「子どもまで」キリスト者を少なくとも47人追放する計画を進めている。□
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◎クライストチャーチのクリスマスは屋外で
【CJC=東京】ニュージーランド第2の都市のクライストチャーチを12月23日、マグニチュード5・8と6・0の地震が襲い、60人が負傷した。死者はなかった。過去の地震で大きな被害を受けた郊外の一部地域で液状化が起きたとの情報もある。
英国国教会のヴィクトリア・マシューズ主教は、クリスマス礼拝を「偉大な屋外の大聖堂」で行うよう指示した。
カトリック教会もこれまでの地震で16カ所の教会堂を失っており、特設の式典を臨時の会場で行うことにしている。
クライストチャーチは2011年2月、マグニチュード6・3の大地震に見舞われ、181人が死亡した。□
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◎WCCが図書室2カ所を統合
【ジュネーブ=CJC】世界教会協議会(WCC)は経費節減と翼下の『エキュメニカル研究所』の研究学術地位を強化するため、双方に置かれていた図書室をジュネーブ近郊のボセーにある研究所に統合することにした。
ジュネーブのエキュメニカル・センター内に置かれた図書室は2012年1月末に閉鎖、蔵書類はボセーへ6月までに移す。
「WCC資料は、エキュメニカル運動とWCCの活動関係の数千の歴史的記録であり、最も貴重な遺産なのでジュネーブに残す」とジョルジュ・レモプロス総幹事代理は語っている。□
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◆短信◆CJC通信速報(Twitter:cjcpress)から。
≪アジア≫
▽北朝鮮の金正日総書記死去に関連して宗教の自由擁護団体『クリスチャン・ソリダリティ・ワールドワイド』(CSW、本部=英サリー)は、市民への残酷な抑圧の止めるよう呼び掛けた。
▽韓国カトリック教会の和解司教委員会は12月20日、「北朝鮮の人たちへの人道的援助」を継続する、と述べ、金正日総書記の死去が人たちの苦しみを増すことへの懸念を表明した。
▽中国カトリック教会天津教区の大聖堂で12月18日、270人が受洗した。司祭の1人は「福音を教会の扉の外へもたらした」とフィデス通信に語った。
▽中国・天津市のカトリック西開聖ヨセフ教会が歴史的建築として知られる会堂警備のため監視カメラを設置したが、信徒の間に「プライバシー侵害」と不満が出ている。
▽1月14日に総統選挙が行われる台湾へ、バチカン(ローマ教皇庁)の高位聖職者の訪問が相次いでいる。12月に入って教育省長官のゼノン・グロコルゥスキー枢機卿、福音宣教省局長のサヴィオ・韓大輝〔ホン・タイ=ファイ)大司教が訪問した。
≪中東≫
▽改宗を拒否したため控訴裁で死刑判決を受けたイランのヨウセフ・ナダルカニ牧師は、2009年10月収監されて以来、上訴しても何らの措置が取られないままにされている、という。
▽レバノン・ベイルート北部の人気ショッピングモールに展示されたボンボンの降誕シーンは70平方メートルに及ぶ大作。チョコレートメーカー『シャンティリー・ショコラティエ』のショコラティエ37人が赤、緑、銀、金の箔紙に包んだ12万個ものボンボンを使って、等身大のキリスト降誕人形を720時間かけて制作した。
≪欧州≫
▽バチカン(ローマ教皇庁)広報所長のフェデリコ・ロンバルディ神父は12月21日、「身元不明の第三者がVatican.xxxドメインを取得した」と発表した。「xxx」という名称はポルノサイト用に新設されたもの。バチカン自身が防衛目的で取得したことはないという。
▽バチカン(ローマ教皇庁)のシスティナ礼拝堂にあるミケランジェロの作品などの保存のため、空気中のほこりを制御し、適温を維持するためのモニター装置が導入された。
▽カトリック教会の極右派団体『聖ピオ10世会』は、バチカン(ローマ教皇庁)からの「和解」提案に回答したが、内容は提案を拒否したもの、と観測筋が報じている。
▽トリノの聖骸布の真偽をめぐっては議論が絶えないが、イタリアの新技術・エネルギー・維持可能な経済発展に関する政府機関の研究者は、中世のものだという説を打破する発見があった、と主張している。
≪北米≫
▽米ニューヨーク州レビットタウンに本拠を置く宣教団体『リビング・イン・クライスト・ミニストリーズ』の創設者ロバート・リー・フークストラ牧師が12月20日死去した。71歳。
▽カトリック教会に加入する英国国教会聖職・信徒のために創設された属人的司教区(オルディナリアーティ・ペルソナーリ)が米国で1月1日に発足する、と伝えられる。
▽『アメリカン・アイドル』のシーズン7で準優勝したシンガーソングライター、デヴィッド・アーチュレッタ(20)が、モルモン教会(末日聖徒イエス・キリスト教会)の布教活動のために音楽活動を2年間休止することを発表した。
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《メディア展望》
=カトリック新聞(12月25日・休刊)=
=キリスト新聞(12月25日・特別号)=
★北村慈郎牧師=「免職」無効求め提訴=「聖餐」めぐる争い 司法の場へ=教義に踏み込まず"手続き"問う
★「心の相談室」ラジオと電話で支援=届け「いのちのメッセージ」
★「未"忘"人」として歩む=盲伝60周年で記念礼拝
★キ教育同盟・カトリック学校連合会=全国に「祈りのカード」21万枚
★日本ハンドベル連盟 申善珠さん=「希望のベル」鳴らして
=クリスチャン新聞(12月18・25日)=
★望郷の仮設住宅にも聖夜の灯=福島県・三春町の仮設住宅で追悼式とクリスマス点灯式
★第1回介護甲子園=練馬キングス・ガーデンが優勝=希望を叶える個別ケア評価
★日本長老教会=東北宣教への第一歩を承認=拡大厚生委員会を新設
★バックストン聖会で藤本満氏=先生自らが傷を負いつつイエス様の夢を見続けた
★都心に365日祈り礼拝する拠点開設=東京プレヤーセンター
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